【時短】スマホとアプリで賢く!家族で共有する災害情報の集め方
日々子育てや家事に追われる中で、「いざという時、どうやって正確な情報を集めれば良いのだろう?」「家族みんなで情報を共有するにはどうしたら良いのだろう?」と不安に感じていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。テレビやラジオも大切ですが、特に外出中や移動中に役立つのが、いつでも手元にあるスマートフォンです。
この記事では、忙しい中でも無理なく、スマートフォンとアプリを活用して災害時に必要な情報を効率的に集め、そして大切なご家族とスムーズに共有するための具体的な方法をご紹介します。難しい操作はありませんので、ぜひ今日から取り入れてみてください。
なぜスマホとアプリでの情報収集が重要なのか
災害が発生した直後は、何が起きているのか、自分がいる場所や家族がいる場所は安全なのかなど、様々な情報が必要になります。このような緊急時において、スマートフォンは非常に強力な情報収集ツールになります。
- 速報性: 地震速報や津波警報など、命に関わる情報をいち早く受け取れる場合があります。
- パーソナルな情報: 自分が登録した地域や、今いる場所に関する詳細な情報(避難所情報、被害状況など)を得やすいです。
- 移動中の情報収集: 外出先や移動中でも、場所を選ばずに情報にアクセスできます。
- 家族との情報共有: メッセージアプリなどを通じて、離れた家族とも状況や安否を伝え合う手段になります。
もちろん、停電時には使えなくなるなどデメリットもありますので、他の情報収集手段(ラジオ、テレビ、地域の防災無線など)と組み合わせることが大切です。しかし、スマートフォンを使いこなすことで、より多くの情報を、より迅速に得られる可能性が高まります。
災害情報の「正しい」集め方:信頼できる情報源を見極める
インターネット上には様々な情報があふれています。災害時にはデマや不確かな情報も拡散されやすいため、情報源が信頼できるかどうかを見極めることが非常に重要です。
これだけは押さえたい!信頼できる情報源
- 気象庁: 地震、津波、気象に関する一次情報を提供しています。
- 自治体(市町村・都道府県): 避難指示や開設避難所、地域の被害状況など、最も身近で重要な情報を提供します。自治体の公式サイトや公式SNSアカウントを確認しましょう。
- 国の機関: 内閣府、国土交通省、消防庁など、防災関連の重要な情報を提供しています。
- NHKなどの主要報道機関: テレビ、ラジオだけでなく、公式サイトやアプリでも正確な情報を伝えています。
これらの公式機関が発信する情報を最優先に確認する習慣をつけましょう。SNSで流れてくる情報は、すぐに信じるのではなく、必ず公式情報で裏付けを取るようにしてください。
災害情報の収集に役立つおすすめのスマホ活用術
1. スマートフォンの基本機能設定を確認する
- 緊急地震速報・津波警報の受信設定: スマートフォンには、緊急地震速報や津波警報を受信する機能が標準搭載されています。お使いの機種の設定画面で、オンになっているか確認しておきましょう。これはテレビよりも早く警報を知る貴重な手段です。
- バッテリー節約設定: 災害時は停電の可能性もあります。普段からバッテリーを長持ちさせる設定(画面の明るさを下げる、不要なプッシュ通知をオフにするなど)を意識しておくと安心です。モバイルバッテリーの準備も忘れずに行いましょう。
2. 公式の防災アプリを活用する
多くの自治体や国が公式の防災アプリを提供しています。これらのアプリは、設定した地域の避難情報やハザードマップ、安否確認機能などが一つにまとまっていることが多く、非常に便利です。
- 自治体公式アプリ: お住まいの市区町村が公式アプリを提供しているか確認し、ぜひインストールしてください。地域の災害情報に特化しているため、最も役立ちます。
- 国が提供する主なアプリの例:
- Yahoo!防災速報: 登録地域や現在地の緊急情報(地震、豪雨予報、津波、避難情報など)をプッシュ通知で受け取れます。非常に多くの人が利用しており、情報も早いです。
- NHKニュース・防災アプリ: NHKのニュース速報や気象情報に加え、地域の避難情報などを確認できます。テレビ・ラジオの情報と合わせて利用できます。
- tenki.jp (日本気象協会): 詳細な気象情報や地震情報などを確認できます。
- アプリ活用のポイント:
- 複数インストール: 一つのアプリに頼るのではなく、信頼できるアプリを複数インストールしておくと、情報が得られなかった場合のバックアップになります。
- プッシュ通知をオンに: 緊急情報を逃さないよう、重要な通知はオンにしておきましょう。ただし、通知が多すぎると見落とす可能性もあるため、必要な情報に絞る設定を検討してください。
3. SNSの公式アカウントをフォローする
TwitterやFacebookなどのSNSは、災害時の情報伝達ツールとしても活用されています。
- 自治体の公式アカウント: 自治体によっては、公式サイトよりもSNSで先に情報を発信する場合があります。お住まいの自治体の公式アカウントをフォローしておきましょう。
- 主要報道機関の公式アカウント: 報道機関の公式アカウントは、リアルタイムの状況や被害情報などを迅速に伝えます。
- SNS活用の注意点: SNSはデマが拡散しやすい場でもあります。「~らしい」「~だそうです」といった不確かな情報には惑わされず、必ず情報源が明記されている公式アカウントの発信を確認するようにしてください。
4. ブラウザのお気に入りやブックマークを活用する
災害発生時に慌てて情報源を探さなくても済むように、普段から信頼できる情報源のウェブサイトをお気に入りに登録しておきましょう。
- 自治体の公式サイト(防災ページ)
- 気象庁のウェブサイト
- お住まいの地域のハザードマップサイト
- 電力会社、ガス会社、水道局などのライフライン情報サイト
これらのサイトをすぐに開けるようにしておくと、必要な情報に素早くアクセスできます。
家族で情報を共有する具体的な方法
情報を集めるだけでなく、家族と共有することも非常に重要です。特に小さなお子さんがいる場合、お父さん、お母さん、そして離れて住む祖父母など、家族みんなが同じ情報を共有し、同じ認識を持っておくことが安心につながります。
1. メッセージアプリのグループを作る
LINEやComm、お使いのメッセージアプリで、家族専用のグループを作成しましょう。
- 普段からの活用: 普段から家族の連絡に使っていれば、災害時にもスムーズに利用できます。
- 情報共有: 集めた避難情報や家族の安否情報、これから取る行動などをグループ内で共有できます。
- 連絡手段の確保: 通信が混み合って電話がつながりにくい場合でも、メッセージなら送受信できることがあります。テキストだけでなく、スタンプや簡単な音声メッセージも役立ちます。
2. 災害用伝言ダイヤル・災害用伝言板アプリの使い方を知っておく
大規模な災害が発生した場合、NTTが提供する「災害用伝言ダイヤル(171)」や「災害用伝言板(web171)」、そして「災害用伝言板(キャリア提供アプリ)」が運用されます。これらは、電話がつながりにくい状況でも安否情報を登録・確認できるサービスです。
- 体験利用期間に練習: 毎月1日や防災週間などに体験利用ができます。ぜひ家族みんなで使い方を練習しておきましょう。
- 連絡先を登録: 家族の電話番号や、遠方の親戚の電話番号などを事前に共有し、すぐに登録・確認できるよう準備しておきましょう。
3. 家族での情報共有ルールを決める
ただ情報を集めるだけでなく、「どんな情報を」「誰に」「どうやって」伝えるか、簡単なルールを決めておくと、いざという時に慌てずに済みます。
- 「〇〇市の避難指示が出たら、まず家族グループにメッセージを送る」
- 「無事が確認できたら、『無事です』と一言入れる」
- 「避難所に移動する時は、必ず行き先を伝える」
といったように、具体的に決めておくと、連絡の漏れを防ぎやすくなります。
4. 安否確認アプリを活用する
最近では、事前に家族や友人を登録しておくと、災害時にボタン一つで安否情報を一斉送信したり、位置情報を共有したりできるアプリも増えています。
- 導入の検討: 家族構成や連絡手段に合わせて、導入を検討してみるのも良いでしょう。ただし、利用者が限定的だと効果が薄れるため、よく話し合ってから導入を決めてください。
まとめ:忙しい毎日の中でも「確認する習慣」を
スマートフォンを使った情報収集は、普段から少しずつ習慣にしておくことが大切です。
- アプリのインストールと設定: まずは自治体公式アプリや信頼できる防災速報アプリをインストールし、通知設定を確認してみましょう。
- 公式アカウントのフォロー: 自治体や主要報道機関のSNS公式アカウントをフォローリストに入れておきましょう。
- 家族グループの活用: メッセージアプリの家族グループで、防災に関する情報を時々話題にするなど、普段からコミュニケーションツールとして活用しましょう。
- 「どこから情報を得るか」を知っておく: いざという時に慌てないよう、「災害情報はこのアプリで見る」「自治体の情報はここのサイトで確認する」というように、情報源を把握しておきましょう。
これらのことは、一度設定してしまえば、その後の手間はほとんどかかりません。まさに「時短」でできる防災準備の一つと言えます。
災害はいつ発生するか予測できません。しかし、日頃からスマートフォンやアプリを賢く使いこなし、家族みんなで情報を共有する準備をしておくことで、いざという時の不安を少しでも減らし、冷静な行動につなげることができます。大切なご家族の安全のために、ぜひこの記事でご紹介した方法を参考に、今日から少しずつ取り組んでみてください。