【時短&賢く】買い物ついでにできる!家族のための非常食ストック術(ローリングストック活用)
忙しい毎日でも大丈夫!非常食の備え、どう始めていますか?
「防災のために非常食を備蓄しなきゃ」そう思っていても、日々の生活に追われていると、つい後回しになってしまいがちではありませんか?特に小さなお子さんがいるご家庭では、毎日の食事の準備や片付け、買い物で手一杯という方も多いかもしれません。
非常食というと、特別なものをたくさん買い込んで、どこかにしまいこんでおくイメージがあるかもしれませんね。でも、それだと「いざ」という時に賞味期限が切れていたり、家族が食べ慣れていない味で困ってしまったりすることもあります。
この記事では、そんな忙しい子育て世代の皆様でも、無理なく、そして賢く非常食を備蓄する方法をご紹介します。特別なことではなく、いつもの買い物の延長線上でできる「ローリングストック」という方法を中心に、家族みんなが安心できる非常食の備え方を一緒に考えていきましょう。
非常食備蓄の強い味方!「ローリングストック」とは?
ローリングストックとは、「普段食べている食品を少し多めに買っておき、食べた分だけ買い足していく」という備蓄方法です。これは、まさに「回転しながら備蓄する」というイメージです。
この方法の最大のメリットは、「無理なく続けられること」「食品を無駄にしないこと」です。
- 無理なく続けられる: 日常の買い物で少し多めに買うだけなので、防災のためだけに特別なものを買いに行く手間が省けます。
- 食品を無駄にしない: 古いものから食べて新しいものを買い足すため、賞味期限切れを防ぐことができます。常に家庭で食べ慣れているものが備蓄されている状態になります。
- 日常の延長: 普段から食べ慣れているものなので、災害時でも安心して食べられます。お子さんも普段と全く違う食事に戸惑うことが少なくなるかもしれません。
防災のためと構えるのではなく、「いつもの食品の『もしも』に備えるための少し多めのストック」と捉えると、ぐっと取り組みやすくなります。
【ステップ解説】今日からできる!非常食ローリングストックの始め方
では、具体的にローリングストックを始めるためのステップを見ていきましょう。どれも難しいことではありませんので、ぜひ一つずつ試してみてください。
ステップ1:今の家庭にある食料品をチェックする
まずは、ご家庭に今どんな食料品があるのか、確認してみましょう。 pantry や冷蔵庫、冷凍庫にあるものをざっと見てみてください。レトルト食品、缶詰、乾麺、インスタント食品、フリーズドライ食品、お菓子、飲み物など、日持ちするものも意外とあることに気づくはずです。
この時、それぞれの食品の賞味期限も確認しておくと良いでしょう。
ステップ2:家族に必要な非常食の目安量を考える
災害発生直後の数日間(最低3日間、推奨1週間分)を家庭で過ごすことを想定し、家族の人数や年齢構成に合わせて必要な食料品の目安量を考えます。
- 人数 × 日数 で大まかな量を計算します。
- 1人1日あたりの目安: 主食(ご飯、パン、麺など)1食分 × 3回、主菜・副菜(レトルト、缶詰など)数品、飲み物(水が最重要)、おやつなど。
- 小さなお子さんや高齢の方がいる場合は、それぞれの食べる量や、柔らかいもの、食べやすいもの(ゼリー飲料、ベビーフードなど)も考慮に入れます。
- アレルギーがある家族がいる場合は、アレルギー対応食品を必ず含めます。
公的機関では、1週間分の備蓄が推奨されています。最初は3日分からでも良いので、目標量を定めてみましょう。
ステップ3:ローリングストックの対象となる食品を選ぶ
ローリングストックに向いているのは、比較的日持ちがする、普段から食べている食品です。
例:
- 主食: パックご飯、レトルトお粥、乾麺(うどん、そば、パスタ)、カップ麺、ビスケット、クラッカー、乾パン(苦手でなければ)
- 主菜・副菜: 缶詰(魚、肉、野菜)、レトルト食品(カレー、丼ものの素、おかず)、フリーズドライ食品(味噌汁、スープ)、長期保存可能な野菜ジュース
- その他: 梅干し、海苔、ふりかけ、お菓子、栄養補助食品(カロリーメイトなど)、調味料(醤油、味噌、砂糖など少量)、調理済みの乾物(切り干し大根など)
これらの食品の中から、ご家庭でよく消費するものを選びます。最初は種類を絞って始めるのも良いでしょう。
ステップ4:消費期限を管理し、計画的に消費・買い足しを行う
これがローリングストックの最も重要なステップです。
- 管理方法を決める:
- マジックで賞味期限を大きく書き込む。
- 食品庫の特定の場所に「備蓄コーナー」を作り、手前や上に賞味期限が近いものを置く。
- リストを作成し、買い足した日付と賞味期限を記録する。
- スマートフォンのアプリやカレンダーのリマインダー機能を活用する。
- 消費する: 賞味期限が近づいてきたものから、普段の食事として消費します。
- 買い足す: 消費した分と同じ量、または少し多めに、日常の買い物で買い足します。この時、新しく買ってきたものは備蓄コーナーの奥や下に置くようにします。
このサイクルを続けることで、常に一定量の新しい食品がストックされている状態を保てます。
ステップ5:非常食を「食べる練習」をする
備蓄した食品を、災害時ではない普段の日に実際に食べてみることも大切です。
- 味の確認: 家族みんなで味を確かめます。「これは美味しいね」「これはあまり好きじゃないかな」といった感想を共有し、次回の買い足しの参考にします。
- 調理の手間を確認: お湯を注ぐだけか、少し加熱が必要かなど、災害時の状況を想定して調理の手間を確認します。カセットコンロや簡易コンロを使う練習にもなります。
- 子供の反応: 子供が普段と違う状況でも食べられるか、どんなものが食べやすいかを確認します。
この練習をすることで、実際に災害が起こった際に「これなら食べられる」という安心感につながります。また、家族で「もしもの時」について話す良い機会にもなります。
非常食選びのポイントと工夫
ローリングストックで非常食を選ぶ際に、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
- 水がなくても食べられるもの: 災害時はライフライン(電気、ガス、水道)が止まる可能性があります。調理不要でそのまま食べられるものや、少量の水で調理できるものを選ぶと安心です。
- 温めなくても美味しいもの: 温かい食事ができなくても、そのまま美味しく食べられるかどうかも重要です。
- 栄養バランス: 長期間にわたる避難生活では、栄養の偏りが体調不良につながることがあります。主食だけでなく、タンパク質やビタミンが摂れる缶詰(魚、豆類、野菜)や長期保存可能な野菜ジュースなども備蓄に含めましょう。
- アレルギー対応: 家族にアレルギーがある場合は、必ずアレルギー表示を確認し、専用の食品を備蓄します。専用のものを分けて保管しておくと、いざという時に分かりやすいです。
- 子供が喜ぶもの: 長引く避難生活では、子供のストレスも大きくなります。普段好きなお菓子や、少しでも気分が紛れるようなもの(ゼリー飲料、フリーズドライの果物など)も少量備蓄しておくと良いでしょう。
- 水分補給: 最も重要なのが水です。成人1人1日あたり3リットルが目安と言われています。飲むためだけでなく、調理や衛生のためにも必要です。ローリングストックとは別に、ペットボトルの水を別に備蓄しておくのが一般的です。
備蓄場所の工夫
備蓄した食品は、いざという時にすぐに取り出せる場所に保管することが大切です。
- 分散備蓄: 一箇所にまとめず、リビング、キッチン、寝室など複数の場所に分散して保管すると、建物が損傷して特定の場所に行けなくなった場合でも安心です。
- 取り出しやすさ: 普段使いの食品と分けて、「非常食コーナー」を作るなど、分かりやすい場所にまとめます。高い場所に置く場合は、地震で落下しないよう対策が必要です。
- 環境: 直射日光が当たらない、湿気の少ない場所を選びましょう。
まとめ:小さな一歩から始める、家族のための非常食備蓄
非常食の備蓄は、一度に完璧を目指す必要はありません。まずは、普段よく使うレトルト食品や缶詰を一つ多めに買ってみるところから始めてみましょう。そして、それを日常の食事で消費し、また買い足すというサイクルを意識してみてください。
ローリングストックは、日々の暮らしの中に自然と防災を取り入れられる、忙しいご家庭にぴったりの方法です。家族みんなで「これ、非常食にできるね」「次はこれを買ってみようか」と話しながら取り組むことで、防災への意識も自然と高まるはずです。
この記事が、皆様の家庭での非常食備蓄を始めるきっかけや、見直しのヒントになれば幸いです。無理なく、できることから、家族の安心のための備えを進めていきましょう。